『使えるものは使っていこう!』
私は、38歳の時に母の介護を経験した香田と申します。
「介護は大変」という話はよく耳にしていましたが、実際に経験すると想像を絶するものでした。 母は、認知症を患っていたため、昼夜問わずに徘徊し、その度に起きて面倒をみるという生活が約3年続きました。
日に日に弱っていく母親と疲弊してく私をみかねて、主人が施設に入れることを提案、しかし施設というものに抵抗があった私は「大丈夫だから!私がやる!」と即答、結果母を看取るまで介護生活を続けました。 心身ともに疲れていた私は、息子にも八つ当たりし、何度も「もうやめたい」という気持ちでいっぱいでした。
今思い返してみると、そんなに意固地にならずに施設に入れていても母は幸せな日々を送れていたのではないか、と思うようになりました。 介護制度や介護グッズなどの知識も浅かった私は、ただ「親の面倒は子供がみるもの」という固定観念に縛られ、結果母を含め家族にも迷惑をかけてしまったことを今では後悔しています。
非効率、偏見、世間体、そんなものに縛られながらも「頑張っている私」を美徳としていたことが、恥ずかしくも感じます。 皆さんには私と同じような過ちをおかして欲しくありません。 ケアマネージャーや有識者の意見を参考に、介護する側もされる側も負担のかからない生活サイクルを探してみてください。
これから介護をするすべての方を応援しています。